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絵画の庭

 奈良美智など、日本の現代美術を担うアーティスト28名の作品を集めた展示。
 好き嫌いが分かれる作家も多かったように思うが、好みの作家も何人か発見できて、充実した楽しい展示だったと思う。

 奈良美智は確かに昔とは雰囲気が変わって、睨む様な目から優しい大きな目へと変化しているようだった。目の部分にラメを使ってキラキラの目にしている少女の絵が面白かった。

 花澤武夫は安定した美しさがあるような気がした。普通に買って飾ったらそこに似合いそうという安心感があると言うか。この人の絵は売れそうな感じがする。ただ、村上隆や奈良美智のような奇抜な個性ではないと思うのだけれど。

 秋吉風人も良かった。金一色で部屋を描くというのが面白い。この微妙な金の色の作り方とか、難しいんだろうな。

 中山玲佳の作品は、買える値段ならば自分で買いたいと思えるような作品。
 「Abajo del arbol - Oro Under the tree - Gold」なんかはほんとに欲しいと思うような作品。黒で動物のシルエットを描いて鉛筆で毛並みなどを書き込んでいる作品も良かった。この人はうまい。

 青木陵子は絵本向きの絵だと思った。良いんだけれど、「絵画」と思って見るには物足りない感じ。

 池田光弘も好みの作家。黒い背景から対象が浮かび上がっている感じで、独特の寂量感がある辺りが。

 加藤美佳もうまい人だ。淡い色彩の中に、よく見ると色んな色が細かく吹き散らされている感じがする。そして、油彩でどうしてこんなにリアルに描けるんだろうと思う。この人も売れそうな作家だと思う。

 正木隆はちょっと惜しい感じ。もうちょっと線の引き方がうまかったら良いのに。

 草間彌生はちょっと、この人覚せい剤でもやっているんじゃないかと思うような作品だった。

 相田誠も絵のうまい人だった。どこかで見たことがある気がするので、多分有名なのだろう。澁澤龍彦の本か何かの挿絵を担当している気がすると思って家に帰って見てみたら、「ジェローム神父」の挿絵がこの人だったようだ。持っていない本なのに覚えているとは、我ながら良い記憶力をしていると思った。

 法貴信也も良い。赤と青の線を平行に描いている「二本画」がこの人の特長だそうで。なんだか色セロファンの眼鏡をかけたら飛び出す画像みたいな感じ。

 坂本夏子はなんだか原爆の絵みたいな感じだった。ちょっと作家の精神状態を疑うような画面だった。

国立国際美術館
絵画の庭 ゼロ年代日本の地平から
開催期間:2010年1月16日(土)~4月4日(日)
観覧料: 一般1100円 、大学生500円
http://www.nmao.go.jp/japanese/home.html
http://www.nmao.go.jp/japanese/b3_exhi_beginning_garden.html
by die-Abdiel | 2010-03-21 20:20 | アート

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